輝く夢のフリースクール

報告11号 2024年4月


雨上がりの日、アジスアベバからアカコ村へ向かう途中にバスがぬかるみにはまり走行不能に。

下車して片道約2時間、登山と下山をする経験をしました。(湯本)



報告者: デレジェ・ギルマ
DTS プロジェクトマネージャー/教師
エチオピア, オロミヤ州

「輝く夢の学校(ドリーム・トゥ・シャイン)」プロジェクトは様々な形でアカコ村に影響を与えてきました。クリスマス会のような地域の人々への特別なイベント、文房具の配布、勉強を教えるクラスにより、地域の子どもたちとその親たちへの支援を継続しています。政府の方針転換などで村を取り巻く状況は困難で、働きの目標達成はより難しくなっていますが、そのなかでも地域の子どもたちのために私たちは働きを続けていきます。


昨年始まった政府による家屋の破壊は現在も続いており、別の地域に退去を余儀なくされる方々も数多く、村の人々の経済状況はさらに悪化の一途をたどっています。交通費を含むあらゆるものの物価が上昇したことで、子どもたちを学校に送れなくなる親も増えています。


アカコ村からアディスアベバへ下る山道
アカコ村からアディスアベバへ下る山道

1年間で交通費は2倍になる一方、退去によって人口が減った結果、マーケットの活気や雇用機会は激減し、アカコ村では確実に貧困家庭が増えています。学校は離れた場所にありますから、交通費のことを考えると貧しい家庭は子どもを学校にやれなくなってしまします。学校に通っている生徒でも、「今日はバス代がないから」という理由で休まなければならないこともあります。こういった状況下で、村の子どもたちの学業成績は下がりつつあり、学業に集中したり、将来に希望をもったりすることが難しくなってしまっています。



 そんな中で私たちが提供している無料のクラスは、保護者たちにとっては砂漠のオアシスのような存在になっています。湯本沙友理氏が1月に訪問してくださったとき、現状を確認し、働きの今後について話し合い、6月までは20~25人の生徒を受け入れながら働きを継続しいくことに決定しました。様々な要素を勘案して1月に25人の生徒まで絞り込むために選考を行い、それぞれの学業の進捗に応じて科目を割り振りました。

現在、私たちが提供しているクラスは算数、英語、そしてアートです。様々な事情によって公立学校に通えなくなってしまったり、通うことが難しくなってしまった生徒たちにとって、私たちのクラスは大きな貢献をもたらしています。この困難な状況のなかでも、中には驚くべき努力をして好成績を残す生徒もいます。それに加えて親たちや政府に対して、子どもたちの未来の教育がより良いものになるような働きかけを続けていかなければなりません。

 私自身、経済的に困難な状況のなか仕事を失い、家計を支えるのが難しくなっていました。長らく悩んだ結果、家族を養うためにダブルワークをすることに決め、住んでいるアカコ村から10キロ圏内のアジスアベバ市内で仕事を探し始めました。同時に、「輝く夢の学校プロジェクト」の働きもこれまで通り続けていくことにしました。それゆえパートタイムにはなりますが、プロジェクトの責任者、教材の準備、また支援者への報告などの業務を今後も続けていきます。幸運なことに、生徒たちに教える能力と情熱のある良い先生にも出会えました。

雨の日にバスがぬかるみにはまり、村まで登山しなければならなくなりました。下山も同様に約2時間かかりました。
雨の日にバスがぬかるみにはまり、村まで登山しなければならなくなりました。下山も同様に約2時間かかりました。

アフラセ・アベベ先生


アフラセさんは道徳的に大変信頼できる方で、生徒たちへの教育にもイベント運営も安心して任せることができます。彼女は学校で教えた経験もあり、プロジェクトにも様々な貢献をしてきてくれました。学校でも地域でも彼女は尊敬されていて、過去1年間、プロジェクトにボランティアとして参加してくれていました。彼女は他者を助けたいという強い願いをもっており、それは彼女の私生活とも関係しています。彼女の夫は地域教会の牧師で、二人の子どもを育てており、教会の様々な奉仕活動にも参加しているのです。私たちは彼女を信頼し、今は週末に20人の生徒たちを教えてもらっています。

アフラセ・アベベ先生(写真右)とご家族
アフラセ・アベベ先生(写真右)とご家族

 2024年2月から始まったクラスには多少の調整がありますが、エチオピア全体、および村を取り巻く困難な状況に負けることなく、アカコ村への奉仕を私たちは今後も続けていきます。プロジェクト継続のために皆様がしてくださった尊いご寄付に心より感謝しつつ、未来に向けてこれからも皆様と共に働きを担えましたら幸いです。


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